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パズル崩壊
法月 綸太郎[著]









 一本の懐中電灯から完全犯罪が崩壊する。リュウ・アーチャーを主人公にした事件。八つの短編からなる法月綸太郎第2短編集。
 まず1作目「重ねて2つ」がぶっ飛んでます。まあ題名から想像つくと思いますが。基本的に前半は割と良作が多く、「懐中電灯」は本格推理物としてよくできていますし「トランスミッション」なんて、こんなユーモア作品も書けたのかと驚かせるような代物。しかし後半はちょっとついていけない感があります。「ロス・マクドナルド~」も途中からワヤワヤになるし「カットアウト」にいたっては単調で短調。まア、まずまずの作品集ですね。
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シャーロック・ホームズの帰還
コナン・ドイル〔著〕 / 延原 謙訳






 ホームズがその宿敵モリアーティ教授と滝壷に落ちたあと、作者コナン・ドイルがファンの熱烈な要望から約10年の沈黙を経てホームズを復活させた後期短編集。
 円熟した筆で送られるホームズ集。物語としてさらに上手い、秀逸な出来の作品が多くなっている。「美しき自転車乗り」「六つのナポレオン」「第二の汚点」は特に傑作。また訳もすばらしい。訳者もシャーロッキアンのようなので翻訳が良いのには納得。シャーロック・ホームズシリーズは少年文庫などに何篇か入っているためどうも子供向けのようなイメージが先走りするが、なかなかどうして。十分すぎるほど読むに値する推理小説である。
双生児は囁く
横溝 正史〔著〕









 双生児のタップダンサー、星野夏彦、冬彦の兄弟が真鍮の中で起きた密室殺人に挑む「双生児は囁く」。そのほかに「汁粉屋の娘」「三年の命」「空き家の怪死体」などを収録した七つの短編集。 (出版社からの内容紹介)
 横溝正史、言わずと知れた金田一耕介の生みの親。その金田一が登場しない作品は、これほどまでに寂しく味気ないものなのかということを感じさせる短編集。とはいうものの、作品全体の出来はよく、その中身は横溝節がうなっている。特に、子供のころの思い出との悲劇的な再会を描いた「蟹」や人間の気まぐれな記憶と神の無為を描いた「心」などは、佳作である。



JR京浜東北線(水色の電車)が通る小さな駅、上中里駅。

場所は赤羽と上野の間、赤羽 - 東十条 - 王子 - 上中里 - 田端 - 西日暮里 - 日暮里 - 鶯谷 - 上野、王子と田端に挟まれた駅である。

ホームは島式1面2線。ホームの上野寄りにしか出口への階段がないため、赤羽寄りで降りるとかなり歩くことになる。




駅周辺には特にこれと言った娯楽施設はほとんどなにもない。
上中里駅を出て右手へ、ゆるやかとはいいがたく曲がる上り坂をあがると、そこには旧古河(ふるかわ)庭園がある。一つの庭園の中に、洋風庭園と和風庭園が並立している。ちなみに館もあり、洋風は鹿鳴館やニコライ堂を手掛けたジョサイア・コンドル博士、和風は日本庭園の庭師・小川治兵衛の設計である。庭園内には薔薇が咲いており非常に落ち着いた雰囲気を楽しむことが出来る。




これは滝野川コミュニティハウス(名称自信なし)
7,8階建ての比較的新しい建物。ホールなどもあるようだ。




北区滝野川、人は少なく非常に静か。長閑という言葉が実によくあてはまる所である。いいところだ。
天使と宇宙船
フレドリック・ブラウン[著] / 小西 宏[訳]









 命令するとなんでもしてくれる小人を発明した「ユーディの原理」、後光がさすミミズを見てしまった男の話「ミミズ天使」、突如として電力を失った20世紀文明はいかにして進行してゆくかを描いた「ウァヴェリ地球を征服す」、などさまざまなアイデアで綴られるフレドリック・ブラウンのSFファンタジー集。
 世間の評価とは逆のようですが、私はフレドリック・ブラウンのSFとミステリではミステリのほうが好きです。今回の作品集でも「ミミズ天使」や「諸行無常の物語」などのミステリ色の強いSFが大変おもしろいです。SFをあまり読まないからかもしれませんがね。
■所有している映画の本数は?

10本ほど

■最後に買ったDVDは?

グランド・ホテル

■最後に観た映画は?

さいきん映画見てないんでね。
ことに映画館で最後に観たのは座頭市だからナ。
よってレンタルで借りた映画となるが・・・。
トムさんのレディ・キラーズ、としときますか。

■号泣した映画は?

宇宙戦艦ヤマト
もう、これを挙げる以外にないんです。
ヤマトの旅立ちで涙、ドメルとの戦いで涙、ガミラス帝国に辿り着き涙、地球に帰還して涙。
戦争のロマンを描いてる映画はロクなものがなくて、観てるとほとんどクソくらえと思うが、こればかりは、イイ。

あとは、ワイルダー。
「あなただけ今晩は」
これほどハートフルな映画はない、と常々おもうモノ。
ま、号泣は、しない。
映画で号泣は、しないだろ。
ン、する人はするのか。
とりあえず俺はしない。

■今になってよさの判る映画は?

1度見て良くなかったのは2度は見ないし。
だから相変わらずマトリックスはダメだし、模倣犯もヒドイ。
ワイルダーでも情婦はダメー。

ナンダカ嫌いな映画を書いてしまった。

■「この作品のよさが判るのは自分だけだ」て映画は?

特にない。
が、挙げるとするとアダム・サンドラー映画。
「パンチドランク・ラブ」「Mr.ディーズ」でだいぶ有名になったアダム・サンドラーだが、それ以前の映画「俺は飛ばし屋、プロゴルファーギル」「ウォーターボーイ」などがおもしろい。
底抜けに明るいアメリカンコメディで気軽に何度でも観れる映画。
リトル☆ニッキーはヒドかったけど。

■バトンを渡す5名

どなたでも
もって行っちゃってください。
我が理科大久喜ギター部ホームページができたようです。
個人的には前のデザインのほうが良かったのですが・・・。
これを機会に大いに盛り上げていってほしいものですね。









 特異な状況下でのSFミステリを主なスタイルとして持つ作家、西澤保彦。彼のもう一つのスタイルとして「黄金色の祈り」や「夢幻巡礼」などにみられる、人間個人の社会からの疎外感をテーマにした作品群がある。いままでの作品のなかでも少なからずこのテーマを基にしたキャラクタや事件を書いている。著者は、この作品こそ書きたかったものであると述べている。人間だれしもが一度は考えるであろう哲学的な問いを中心に盛り込み、文体は軽快ではあるがショッキングな心地よい重さの作品となっている。
自殺の殺人
エリザベス・フェラーズ[著] / 中村 有希[訳]









 嵐の夜に自殺しようとした男を助けたトビーとジョージ。その男は翌日、一発の銃弾とともにこの世を去る。自殺か他殺か。男の周辺を飾る人々は何を考えているのか。事の真相はいかに。
 自殺か他殺かをめぐり推理が様々に展開されていく作品。自殺か、もしくは他殺か、それとも自殺と見せかけた他殺か、自殺と見せかけた他殺と見せかけた自殺、自殺と見せかけた他殺と見せかけた自殺と見せかけて実は他殺か、自殺と・・・・・・。
 またこの作品はユーモラスであり探偵を皮肉った展開が多く、ウィットに㌧だ会話や情景を楽しむことが出来る。



 その日の夕方すこし前、私はJR大井町駅に降り立った。空はどんよりと暗く、それはまるで、今後の出来事を映し出しているようでもあった。
 冬。道行く人々はみな前かがみで、家路または行くべきところへ急いでいる。 約束の時間には、まだ、だいぶある。私は中央改札口正面に見える駅ビル「アトレ大井町」を見ながら左に。OIOIに入っているスターバックスへ足を向けた。





 大井町駅はJR品川駅から京浜東北線で一駅。他の路線は東急大井町線、りんかい線などがある。JRは京浜東北線(水色の電車)が止まる駅であるが、正式な戸籍では東海道本線の駅となっているようだ。駅とOIOIの2階は陸橋で地続きになっている。その下、つまりOIOIの1階を出たところにはタクシープール、バスターミナルがある。そこそこの大きさの駅によく見られるつくりである。





 スターバックスの扉を開けると、ムっとする熱気を顔にあびた。なにやら商談をしているサラリーマン、デパートでの買い物帰りであろうマダム、高校生、ふつうのおじさんと様々な人種で、店内は混雑していた。とりあえず珈琲を注文する。2人以上なら、1人がまとめて注文をしてそのほかの人で席を取る、ということができるのだが。そもそも店員からしてみれば、グループで入ってきて勘定は別々など、冗談ではない。
 珈琲を受け取って周りを見渡すと、奥の4人席しか空いていない。今日はなにかあるのだろうか、それとも。席につき、フィリップ・モリスに火を点ける。店の中は相変わらずの暖房で、汗ばむほどであった。
 額から汗が流れ・・・・・・景色がゆらっ、と。


 揺れた。


 中央口から右、りんかい線への乗換口のある方面は住宅街に続いている。このJR改札階からりんかい線改札階を結ぶエスカレータは44mあり関東最長のエスカレーターとなっている。駅前には阪急や7&i(イトーヨーカドー)などがあり、その店舗は比較的大きい。特に阪急はお惣菜コーナーに力が入っており、近隣に住む奥様方の夕食の献立に多く貢献しているであろう。





 「すみません。相席、よろしいですか?」
その声で、フッと我に返るとそこには年のころは60前後、人品卑しからぬ風貌の紳士が帽子をすこし傾け微笑んでいた。
 「どうぞ」
断る理由は、ない。まして店は大変混雑しており、他に席はなさそうだった。まあ仕方ないだろう。
 「いやあ、どうも。しかし、ここは暑いですね」
と言いながら、老紳士は額の汗をぬぐった。そのハンドタオルはバーバリーだろうか、身なりも俗なところはなく、シンプルではあるがしっかりとした印象。町のお医者さんというような雰囲気だった。
 「いつもこんなに混んでるんですか?」
 「いやいや・・・そんなことは。ちょっと失礼」
と、彼はパイプを取り出し、マッチで火を点ける。またそのパイプが見事に似合っているのだ。
口からフッと煙を出しながら彼は答えた。
 「いつもは空席のほうが多いくらいでしてね。まあ今日はここにある"きゅりあん"というホールでちょっと催しがあるんですよ、落語の会がね。私も今日はそれを見に来たんですよ」
そういえば、きゅりあんビルに垂れ幕が掛かっていたのを行きがけにみたが・・・。あれは今日だったのか。
老紳士はさらに続ける。
 「ふだんは企業の集まりなんかに使っているんですがね。たまに劇団の公演やコンサートなどをやっているんですよ。赤坂のサントリーホール、東京の国際フォーラムなど、名門のホールはたくさんありますがね、地元にきゅりあんというホールがあるっていうのはうれしいことですね」
 「はぁ、そうですねぇ。私の家の近く、というほど近くでもないですが横浜にぎわい座がありますよ」
 「ほゥ、それは素晴らしいですな。あそこはほとんど落語の会ですしね」
彼は嬉々として両手をこすり合わせながら身を乗り出してきた。彼が若い頃には落語も全盛期。寄席にも幾度となく足を運んだそうだ。往年の名人も見たことがあるという。
 「ところで、今日は誰が出るんです?」
 「うん、木久蔵」
キ・ク・ゾ・~?
そのあと、木久蔵は笑点だけだとか、いやいや「彦六伝」などの地噺はかなりおもしろいとか、小朝は良い、談志はそろそろ聴いとけだとか、暑い店内でさらに熱く語り合った。
 話もひと段落ついたところで、老紳士は胸から懐中時計を取り出し
 「おや、もうこんな時間ですか。そろそろ開演ですよ」
と言った。それでは、と一緒に店の扉を開け外に出る。
とたんにピュッーという風が顔にふきつけた。私はコートの前をかき合わせながら彼のほうを向いた。
 「外はやっぱり寒いですね。こんな日は"二番煎じ"なんかいいですね」
 「私は"芝浜"といきますか。会場が暑すぎないことを願いますよ」
私たちは同じ経験をしたもの同士の笑みを交わした。
すこし前まで額に浮かんでいた汗はすっかりと乾き、その痕が風にふかれ、冷たく感じた。
 「それでは楽しんでいってください」
 「あなたもお帰りはお気をつけて」
軽い会釈をして別れる。私は横浜の我が家に帰るため、いい心持ちで京浜東北線(大船方面行き)へ乗り込んだ。

 やはり電車の中も暑すぎる。たちまち額には汗が戻る。まえに流れた痕を、次の者が徐々に、埋めてゆく。
なにか忘れているような気がする。遠い昔に、なにかを。
そもそも、なぜ大井町にいたのか。なぜ・・・・・・。
ふと、頭になにか感じる。が、それは微塵。
たちまち手の届かないところに、深く、消える。
汗が頬を流れる。そして、視界が。

揺れた。
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封印再度
森 博嗣〔著〕









 50 年前、日本画家・香山風采は息子・林水に家宝「天地の瓢」と「無我の匣」を残して密室の中で謎の死をとげた。不思議な言い伝えのある家宝と風采の死の秘密は、現在にいたるまで誰にも解かれていない。そして今度は、林水が死体となって発見された。二つの死と家宝の謎に人気の犀川・西之園コンビが迫る。<「BOOK」データベースより>
 森博嗣の犀川シリーズ5作目。このシリーズの探偵役・犀川創平はなかなか好きなキャラクタです。物語の構成がカッチリとしていて、ダレ場はしっかりと演出で盛り上げるという、ゆったりとたのしく読める作品。
緋色の研究
コナン・ドイル〔著〕 / 延原 謙[訳]






 探偵小説の元祖とでもいうべきシャーロック・ホームズの第1作目。ワトスンとホームズの出会いから、次々とおこる事件の解明。第1部、第2部と2部構成になっている。特に2部は冒険小説風であり、その時代背景、叙景描写などを克明に交えており、それがさらにいっそう物語をおもしろいものにしている。
 やはり探偵はシャーロック・ホームズ。とても愉快でスマートな探偵である。
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