本の紹介や読書日記。作家別一覧は「カテゴリー」からどうぞ。
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 さて、古本まつりの続き。。。

 とりあえず、いつものルートの三省堂でビジネス書を数冊買う。エネルギーバスという本が出ていたけれど、あぁ、これがユニクロかマクドナルドの社長が演説したやつか、と勝手に納得。

 平日だったのでイベントはなにもやっておらず、ひたすら青空市をウロウロ。古書についての知識がないので、安いのか高いのかさっぱり分からないが、私には新刊で手に入る本で読んでないものが山のようにあると思う。そもそも、高いのは学術書とかの、はず。初版本とかには、全く興味はないし・・・。
宇野信夫の戯曲集とかにオォー!っとなったけど、結局買わず。
 しかし、古本市で本を漁っているおじさん(ほとんどおじさんかおじいさんだった)には鬼気迫る顔の人もいて、それがなかなかおもしろい。棚を見回して、突然、うぉ!と叫んだり、山のように本を買っていたりとか、気になる本を見つけたのか前を歩いていて突然止まったり、と。う~ん、気持ちがわかります。
 で、結局、青空市では桜庭一樹の「桜庭一樹読書日記」を購入。豊崎由美の読書日記より楽しそう。
 あと、最近気になっていたミルチャ・エリアーデの幻想小説全集の1巻がふくろう書店にあって、買おうか悩んだすえに買わず(買わずばっかりだが、五千円近くするのだ)。

 その後、また三省堂に戻り佐々木丸美の「水に描かれた館」を買う。前作の「崖の館」が素晴らしい幻想小説だったので、ここは迷わず購入。たぶん、これ当たりだけど、それだけに読むのがもったいない感じがします。
 
 そんなこんなでウロウロしていたら、あっという間に2時間ぐらいたってしまった。でもまあ、なかなか有意義な本買いでした。

桜庭一樹読書日記―少年になり、本を買うのだ。 水に描かれた館
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パーク・ライフ (文春文庫) パーク・ライフ (文春文庫)
吉田 修一 (2004/10)
文藝春秋

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―本を片手に、スターバックス―

 公園にひとりで座っていると、あなたには何が見えますか?スターバックスのコーヒーを片手に、春風に乱れる髪を押さえていたのは、地下鉄でぼくが話しかけてしまった女だった。なんとなく見えていた景色がせつないほどリアルに動きはじめる。日比谷公園を舞台に、男と女の微妙な距離感を描き、芥川賞を受賞した傑作小説。<Amazonより>
 単純な日常の中に起こる、少しの変化のお話。臓器提供の話や出産の話などのふとした瞬間に主人公の意識が少し進むとか、そんなかんじ。この小説、一言で言うと何もない。一言で言っちゃうのもなんですが。私は推理小説読みなので、どうしても物語の終端を求めてしまうのです。落語聴きでもありますし、オチがないという話はどうも苦手。とは言うものの、主人公の日常の生活は非常にリアルに描かれていて、特にスターバックスは、何と言うか、一際あでやかな色彩を放って物語に存在していました。カバー裏の紹介文にスターバックスが登場しているのも、おそらくそういうところからなのでしょう。
★★☆☆☆(日常生活)
 朝、こまごまとした用をしてから昼下がりに神保町の古本まつりに行く。そういえば、朝にマクドナルドのソーセージ&エッグ・チーズを食べたけど、ひどい味だ。パンケーキでソーセージと卵とチーズをはさんでいるけど、パンケーキの甘さ(メイプルシロップなんてものまでかかってる)とソーセージが全く合わない。一緒に食べるとなんだか、変な味。CMでは「これがくせになんねん」とか言ってるが、どうだか。

 で、気を取り直して神保町。いつもの昼下がりとは全く違った人の数。平日の池袋くらいでした。まあ、青空市と言っても個々の店が、店の前の路上に市を広げるだけのもの。とはいえ、普段は敷居が高く入りづらい店でも、思う存分冷やかせるのがうれしい。
 ひととおりひやかした後、いつも冷やかしている矢口書店へ。ここはけっこう演芸の本が揃っているのでお気に入りです。演芸にはそんなにいい本はなかったけれど、店外の棚に「このミステリーがすごい!傑作選」を発見。ミステリ好きな人達が無責任に言いたい事を言っている覆面座談会の本で、最近この手の本を探していたので迷わず購入。もしや絶版では?

 と、喜んでいたら、確かに絶版ではありましたが、Amazonのユーズドで売られていました。まあいいや。

このミステリーがすごい!傑作選
ローマ帽子の謎 ローマ帽子の謎
エラリー・クイーン (1960/12)
東京創元社

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 衆人環視の劇場の中で、突然、死体となって発見された、正装の弁護士。シルクハットが紛失していることを唯一の手掛りに、苦心惨憺たるエラリーの活躍がはじまる。その名前を一躍、推理小説界のスターダムに押しあげて、ヴァン・ダインと名声をきそわせるにいたった処女作。さすがエラリーの推理は、後日あるを思わせる本格推理の名編。<Amazonより>
 言わずと知れたエラリー・クイーンの<国名シリーズ>1冊目。クイーン親子の事件簿はここから始まったのかと思いながら読むと情緒たっぷり。時代が変わっても本格ミステリの雰囲気というのはやはりいいものですね。
★★★☆☆(本格推理)
ノーカット版  密閉教室 (講談社BOX) ノーカット版 密閉教室 (講談社BOX)
法月 綸太郎 (2007/02/02)
講談社

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―結局あなたは
   紙の上の名探偵にすぎないのよ―


新本格ミステリの父、宇山日出臣がこよなく愛した、法月綸太郎の原点中の原点!
本書は、法月綸太郎のデビュー作「密室教室」のオリジナル版である。教室にあるべきはずの48の机と椅子がすべて消え、代りにコピイされた遺書と級友の死体だけが残されていた。しかも教室はガムテープで周到に目張りされ、密室と化していたのだ。受験校3年の工藤順也は熱狂的な探偵小説の愛好家だ。自殺か他殺か。彼が動くにつれ事件は昏迷度を深め、ついに彼がたどり着いた苦い真実とは……。本格ミステリと青春小説の美しくも哀切なキメラ。<Amazonより>
 法月綸太郎の小説は哀しい。この作品でデビューしてから、「雪密室」「頼子のために」「誰彼」など次々の名作を発表していくわけだが、その長編のほとんどが悲哀に満ちている。主人公の苦悩、はかない幻想。まるで作者・法月綸太郎の苦味を代弁するような小説。人々が持っている深い悩みを本格推理の世界で書くことにより、より詳細に、内面をえぐるような人間を描き出すことができているのだと思う。読後感は決して心地よいものではないが、それでもこの世界に酔うことはできるのです。私はそんな法月綸太郎が、本当は一番好きな作家なのかもしれない。
★★★★☆(本格推理小説)
崖の館 (創元推理文庫) 崖の館 (創元推理文庫)
佐々木 丸美 (2006/12/21)
東京創元社

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―黒衣の少女は、崖の上の館から
     全てを許し、受け入れる海を見つめている―


 財産家のおばが住まう崖の館を訪れた高校生の涼子といとこたち。ここで二年前、おばの愛娘・千波は命を落とした。着いた当日から、絵の消失、密室間の人間移動など、館では奇怪な事件が続発する。家族同然の人たちの中に犯人が?千波の死も同じ人間がもたらしたのか?雪に閉ざされた館で各々推理をめぐらせるが、ついに悪意の手は新たな犠牲者に伸びる。<amazonより>
 雪で外界から閉ざされた切り立つ崖の上の館という館ファンにはたまらない設定。そして、涼子の視点を通して描かれる哲学的な心理論、芸術論などが幻想的な雰囲気の舞台に花を添える。本格推理小説でもあるが、それ以前に甘い幻想小説でもあるのです。
80年代後半に綾辻行人が「十角館の殺人」を発表して以来、嵐の山荘や絶海の孤島といった館物ブームが始まったわけですが、この「崖の館」はその10年ほど前の1977年に発表されていました。2006年に創元推理文庫から再販されたわけですが、まさに復刻すべき作品が復刻したというものでしょう。
甘い甘い幻想的な情景をお楽しみください。
★★★★☆(幻想文学四つ星)
ミステリアス学園 (光文社文庫) ミステリアス学園 (光文社文庫)
鯨 統一郎 (2006/04/12)
光文社

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 ミステリアス学園ミステリ研究会、略して「ミスミス研」。ミステリは松本清張の『砂の器』しか読んだことがない、新入部員・湾田乱人が巻き込まれる怪事件の数々。なぜか人が死んでいく。「密室」「アリバイ」「嵐の山荘」…。仲間からのミステリ講義で知識を得て、湾田が辿り着く前代未聞の結末とは!?この一冊で本格ミステリがよくわかる―鯨流超絶ミステリ。<Amazonより>
 本格ミステリとは何か、そしてその歴史は、という本格ミステリガイドブックのような連作短編。作家別の本格ミステリ度MAPやミステリ作家年表が附録としてついており、作中では本格の定義から、密室講義、アリバイ講義ダイイング・メッセージ講義が書かれており内容盛りだくさん。日本の新本格からミステリの世界に入った人にとってはなかなか参考になるでしょう。乱読してきた私には、ミステリの歴史を整理することができ、ちょっと役立ちました。ミステリとしてはいつもの鯨さんですけど・・・。
★★★☆☆(鯨節)
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消失! (講談社ノベルス ナK- 2 綾辻・有栖川復刊セレクション) 消失! (講談社ノベルス ナK- 2 綾辻・有栖川復刊セレクション)
中西 智明 (2007/10)
講談社

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―バカミスと呼ぶなかれ!―

 高塔市―赤毛の人々が数多く住む奇妙な街で、その事件は起こった。美しい赤毛の持ち主ばかりを次々に殺害し、忽然と「消失!」する黒ずくめの男の謎。痕跡ゼロ、関連性ゼロの完全犯罪に名探偵新寺仁が挑む!ミステリマニアの間で伝説と化していた本書が今また甦る。<BOOKデータベースより>
 稀代のバカミス、あるいは傑作と噂の高かった本作品が遂に復刊!テーマは人間消失の謎が中心。私はこの本を探してあちこちの古本屋を巡ったこともあったので、まさに待望でした。いや~バカミスっていいですねー。一昔前の作品なんですが、新本格のお遊び要素満載の傑作でした。
★★★★☆(復刊記念四つ星)
グリーン家殺人事件 (創元推理文庫 103-3) グリーン家殺人事件 (創元推理文庫 103-3)
ヴァン・ダイン (1959/06)
東京創元社

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 ニューヨークのどまんなかにとり残された前世紀の古邸グリーン家で、二人の娘が射たれるという惨劇がもちあがった。この事件をかわきりに、一家のみな殺しを企てる姿なき殺人者が跳梁する。神のごときファイロ・ヴァンス探偵にも、さすがに焦慮の色が加わった。一ダースにのぼる著者の作品中でも、一、二を争うといわれる超A級の名作。<Amazonより>
 閉鎖された館の中で起こる連続殺人、限られた容疑者というまさに正統な本格推理。怪しすぎる一族や前世紀(発表当時にもはや前世紀だったので現在からはさらに過去)の館、本格の雰囲気を感じることができる作品ではあるが、すでに色褪せてしまっている。それが古典というものか。探偵ファイロ・ヴァンスは、一つ一つのピースを探し出しはめ込むように筋道立て推理を展開するが、事件事態に心理的なものが入り込むことは全くない。事件には殺人の動機も、ロマンスもない。これが本格というのなら、本格焼け野原になるのも仕方がない。しかし、ヴァン・ダインの影響を受けたというクイーンやそれ以降の推理小説、日本の綾辻初めとする新本格のレトリックの根底になっていることは事実。本格の雰囲気を楽しむには良い作品です。
★★★☆☆(古典本格推理)
[「グリーン家殺人事件」 ヴァン・ダイン]の続きを読む
本がテーマになっているレイアウト(スキン)があったのでブログのイメージを変えてみました。

最近、週に1度くらいのペースで本を買いに神保町に行っています。私が読みたいような本は、大体新刊で買えるので、書泉グランデとか三省堂といった書店がメインですが。
そして本の街というだけあって、いたるところに喫茶店が。
本を買った後、喫茶店に入り、落ち着いた店内で買ってきた本を開き珈琲を飲む。
いやぁぁ、至福だあ~。
枯葉色グッドバイ (文春文庫) 枯葉色グッドバイ (文春文庫)
樋口 有介 (2006/10)
文藝春秋

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-誰もがなりたくないと思い、それでいて誰もがなれてしまう。
                そこがホームレスの面倒なところだな-


代々木公園のホームレスで元刑事の椎葉明郎は、女性刑事、吹石夕子に日当二千円で雇われ、一家惨殺事件の推理に乗り出す。考えるホームレス、椎葉の求めた幸せとは?ハートウォーミングな長篇ミステリ。 (Amazonより)
 世をひねた男といい女コンビの作品が多い樋口有介ですが、今回の主人公は世をひね過ぎてホームレス。なんとまあ。でも女のほうは刑事なので、ちゃんとした(?)警察小説でもあります。推理というよりも地道な捜査によって浮かび上がる真実。終盤の少し強引な展開はアレですが、まあ警察小説なんだし、そんなもんですか。ドロドロした事件やホームレスの過酷さを描いているのですが、読後の後味はそんなに悪くありません。主人公は椎葉明郎。その名前から、「踊る大捜査線」などで有名な2文字違いのあの人のイメージで読んでしまいました。違和感まるでなし。
★★★☆☆(警視庁の三ツ星)
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