本の紹介や読書日記。作家別一覧は「カテゴリー」からどうぞ。
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嵐が丘 嵐が丘
エミリー・ブロンテ、鴻巣 友季子 他 (2003/06)
新潮社

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 寒風吹きすさぶヨークシャーにそびえる〈嵐が丘〉の屋敷。その主人に拾われたヒースクリフは、屋敷の娘キャサリンに焦がれながら、若主人の虐待を耐え忍んできた。そんな彼にもたらされたキャサリンの結婚話。絶望に打ちひしがれて屋敷を去ったヒースクリフは、やがて莫大な富を得、復讐に燃えて戻ってきた……。一世紀半にわたって世界の女性を虜にした恋愛小説の“新世紀決定版”。
 古典作品も読まねば、ということで言わずと知れた古典「嵐が丘」。小説のジャンルとしては恋愛小説ということになっているが、ほんとにそうなのか?裏表紙のあらすじだと、いかにも悲劇の主人公のロマンチックな恋愛を想像してしまうが、実際には悪漢ヒースクリフの大復讐劇だった。1800年初頭イングランドの周囲と孤立した屋敷での主人の虐待や複雑な血縁関係、口を開けば出る罵倒の嵐と毒気が満載。そもそも作中にまともな人間が一人も出てこないところが恐ろしい。
 物語は事情を知らない間借り人ロックウッドに使用人ネリー(この人は唯一まともっぽいが・・・)が語り聞かせる形で書かれている。この軽快な語り口で、ヒースクリフが起こす一連の悲劇も、少しだけドタバタ風味で重すぎることなく読むことができる。
 この小説のジャンルは、私にとってゴシックサイコホラー/スリラーみたいなものでした。しかし、世界の女性を虜にした恋愛小説と銘打たれているということは、女性はヒースクリフの重戦車で突っ込んでくるような怒涛の恋愛が好きなのだろうか。
 で、この翻訳。すごく上手い。逆に上手過ぎて作中の悪意がビシバシ当たる。どうやら訳者の鴻巣友季子さん、「嵐が丘」の新訳の為に嵐が丘まで実際に足を運んだそうです。注目の翻訳家さんです。
★★★★☆(古典名作)
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牧逸馬の世界怪奇実話 (光文社文庫) 牧逸馬の世界怪奇実話 (光文社文庫)
島田 荘司 (2003/12/09)
光文社

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 世界の有名な犯罪・事故などをミステリータッチでまとめたノンフィクション小説。20世紀初期に現れた伝説の作家・牧逸馬の代表作を島田荘司が現代でも読みやすいように編集した一冊。事実だからこそ、その事件の意外性と犯人の狂気が生々しく伝わってくる。事実は小説より奇なり、ということは決してないけれど、その事実に背筋がゾッとするようなミステリ集でした。収録は「切り裂きジャック」「ハノーヴァーの人肉売り」「タイタニック沈没」「マタ・ハリ」「浴槽の花嫁」など。
 一気に読むタイプの本じゃないけど、ベッドサイドに置いて少しづつ読む本としては最適。ベッドサイドに怪奇実話ってのもどうかと思うけど、それはそれでまた趣がある、か?
★★★★☆(怪奇実話)
 某日。
 24時間起きていたあとで10時間寝て、2時間起きたあとに12時間寝てたら、まぶたがピクピク痙攣する。なかなかの新感覚。そんなこんなで2日も使ってしまった。もったいない、もったいない。もったいないお化けが出そうだ。

  ロクにメシを食べていないので、本を読むときにリビングとしてよく使っている喫茶店でちゃんとしたゴハンを食べる。メニューはだいたい800円前後(高い)。喫茶店には、たいてい1品は超目玉メニューがあるはずだと勝手に思っているわけだが、いまだ巡り合っていない。食後にコーヒーが出て、コーヒー単品だと300円するので、メシのほうは500円ということになる。あと、店は割と空いていて、2時間くらいいても全く平気でマスターも気にしていない様子なので、本を読むには良い環境。店内の趣味もいいし、音楽も静かだし・・・。と、気がついてみれば俺ベタ褒め?これでメシが美味ければ文句なしなんだけど・・・。

 部屋に戻ったらlivedoorの「本が好き」プロジェクトからメールが届いていた。この企画は一言で言うと「本をあげるから書評を書いてください」というもの。普段からブログで書評を書いている人にとっては非常にありがたいもの。800文字のサンプル書評をlivedoorに提出して登録の審査をしているようです。私はあまり長い書評を書いていないのですが、過去に書いた1000字くらいの書評を提出してなんとか承認されました。この企画も、いわゆる一つの宣伝手法なのでしょうか。費用と相対効果の詳細が他人事ながら気になります。
 
 「本が好き!」
http://www.buzz-pr.com/book/menu/
吸血鬼カーミラ 創元推理文庫 506-1 吸血鬼カーミラ 創元推理文庫 506-1
レ・ファニュ (1970/04)
東京創元社

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 正統派のホラー・ストーリーの第一人者として他を圧するレ・ファニュの選びぬかれた傑作集。夜な夜な窓辺に現われる白い手、姿なき復讐者にとりつかれた超自然の恐怖、犬に化身した父親の遺志、亡霊に恋人をとられた画家の怨念、悪徳判事に復讐する刑死者たちの亡霊、恋人の血を吸う美貌の令嬢など、作者の真価を伝える七編を収録した。<Amazonより>
 表題の「吸血鬼カーミラ」はブラム・ストーカの「吸血鬼ドラキュラ」以前に書かれた吸血鬼物語。イギリス怪奇小説の全盛期であるヴィクトリアン時代に書かれた作品であり、その情景は幻想的で情緒たっぷり。実は非常に悲しいラブストーリーでもある。
他の短編は幽霊、悪魔物が多い。日本の幽霊というと、姿は明らかに幽霊とわかる白装束とかで、夜にドロドロと出てくる感じだけど、外国(イギリス?)の幽霊というと、昼間から人々と同じように生活していて一見普通の人に見えていたが実は幽霊だった、という展開が多いようだ。シックスセンスやアザーズ、ベルリン/天使の詩も普通の人が幽霊だし。
ちなみに悪魔物は悪魔の姿が想像しにくいので、日本の悪魔・デーモン小暮閣下をイメージして読んでたら、物語がやたら陽気になりすぎて、困った。
★★★☆☆(怪奇小説)
 某日。
 都営三田線の最後尾で本を読んでいると、ハイキングウォーキングのMR.スズキックスが乗ってきた。思えば、東京に住んで1年半になるけど、有名人を見たのは初めて。スーパーイリュージョン。翁家勝之助も見かけたけど、そうですか、知りませんか・・・。そうでしょうね。

 新宿に行く。人も、たまには、普段のルートと違うところへ行かないと、ぼける。最近は東京、神保町、池袋の3つをウロウロするだけだったので、刺激になる。もちろん、平日なので人ごみもちょうど良かった。
 ある程度グルグルしたあと、紀伊国屋書店やジュンク堂。紀伊国屋vsジュンク堂、新宿東口だとジュンク堂に軍配があがる。三越の3フロアを貸し切り状態のジュンクは圧巻。まるで図書館かそれ以上。立ち並ぶ本棚。まさに本屋をエンターテイメントの場として、与えてくれている。新宿に住むことを、本気で検討しようかとさえ思う。

 とかなんとか思いつつ、店内を見ていたら、前に神田で見つけたエリアーデがなんと3巻全部揃っている!なんと!でも、五千円だからなあ・・・。少し高いところで1回飲みに行ったと思うも、なかなか踏ん切りがつかない。そういえば、以前「踏ん切り」を「糞切り」だと思っている人がいた。すごく汚い。エリアーデは、いつかなんかのいきおいで買おう。

 「レイモンド・カーヴァー傑作選」、エミリー・ブロンテ「嵐が丘」、ガルシア・マルケス「エレンディラ」を買う。いまさらの嵐が丘な気もするが、読んでいなかったのだから仕方がない。思えば、本はいろいろ読んでいるけど、いわゆる名作はあまり読んでいない。反省。

エリアーデ幻想小説全集〈第1巻〉1936‐1955 嵐が丘 エレンディラ (ちくま文庫)
殺人者の健康法 殺人者の健康法
アメリー ノートン (1996/10)
文藝春秋

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―今度はきみがわたしを殺す番だ―

 ノーベル賞作家にして殺人者、老大家が若き女性記者に明かしたおそるべき秘密、戦慄の懇請とは。ベルギーの名家に生まれ、日本で育ち、フランスの文壇で花開いた異色の新星の、大胆にして才気溢れるデビュー作。<Amazonより>
 呆れるほどの毒舌と皮肉で綴られている対話型の小説。内容はあらすじの通りで、インタビュアーと大作家の会話だけで物語が進む。書くことについて、食について、性についてとかいろいろ議論がされていくが、老作家タシュ先生によって全てなんだかよくわからなくなり、インタビュアーは追い出される。会話の中で、取って喰われるというのが、こういう事だと気づくような本だ。最後に明かされる恐るべき秘密の部分が幻想的でもある。けど、これがデビュー作とは恐ろしい人だ。
★★★☆☆(幻想怪奇?)
―お金を使わないで、楽しみたいって?
  簡単なことさ。
   街へ出ず、本の山を崩せばいいのさ。―

 某日。気がついたら、あちこちに本の小山ができていたのでまとめてひと山にする。

 なんてことをやっていたら、Amazonで頼んでいた「アヤツジ・ユキト 1996-2000」が届いてた。新本格時代の幕を開けた第一人者、綾辻行人の小説以外の文章を集めたエッセイ的な本。完全にファン向けの企画だけど、生まれて一番最初に読んだ長編小説が「十角館の殺人」という私にとってはかなり楽しいもの。なんか全ページから綾辻行人の不器用さが滲み出ているような気がする。簡単なエッセイとか、あとがきも収録されているわけだが、時間かけて書いたんだろうなぁ、というような文章がいっぱい。不器用なイメージがついてしまったのは、やっぱり8年かかった暗黒館のせいか・・・。
 
 人と待ち合わせて、夕方東京駅の大丸へ。TOKYO STATION CITYのツインタワーのひとつ、グラントウキョウノースタワーに入った新大丸。八重洲中央前だったのが、八重洲北口前になった。1ビル分、神田側にシフトしたんですね。
 大丸はやっぱりすごい人。人。人。真っ白できれいすぎる店内、オシャレな店舗がいっぱいで、俺は一人取り残されたようだった。11Fの三省堂は小さくなった感じ。東京駅周辺には、丸善とか八重洲もあるけど、各フロアが小さい。やはり本屋は新宿か。

 結局、抹茶飲んで帰る。フローズンがやけに甘かった。

アヤツジ・ユキト 1996-2000 ※先月か先々月にジュンクでサイン会をやっていたけど、行けなかった。残念!
水に描かれた館 水に描かれた館
佐々木 丸美 (2007/02/28)
東京創元社

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 前作<崖の館>の続編。館に暮らす叔母さんの財産目録作成のために再び集まった涼子たちだが、揃った鑑定家は予定の人数より1人多く来ていた。招かざる客の目的とは。哲学、美術、心理学などの知識をさらに織り込んだ幻想長編。
 前作の幻想的な雰囲気、雪で覆われた崖のそばに建つ館と明らかに幼く描かれている涼子の視点で語られる文章には、もうはじめから鳥肌立ちっぱなし。この作家の書く文章は、本当に幻想的であり、達観しているようなところがある。それが、雪の館という舞台の演出に、更に光を当てているのだ。
 しかし、後半あと少しのところで、物語は坂道を転がるリンゴのように方向を変えて速度を増す。あ~、そっちじゃないのにー。シェーン、カムバッーク。幻想文学は難しい。ちょっと向きを変えれば、作品自体の持つ雰囲気が完全に変わってしまう。でも、好きな作家なので最後まで読んで、結局満足した。
★★★★☆(幻想文学)
 某日。
 平日だが休みで予定が何もないので、昼ごろに起きる。ものすごく時間を無駄にしたようで後悔する。

 寝過した分を夜にシフトする事にして、ぶらぶら池袋へ。自分の家の周りには小さな本屋(しかもチェーンで無難な棚しかないのでおもしろくない)しかないので本を買うには都会に出るしかないのだ。一応住んでるとこも都会なはずなのだが・・・。

 平日の池袋は割と好きだ。とりあえず、DISK UNIONに行き、いまさらBAD RELIGIONの新譜を買う。分類としてはコア・パンクに入るバンドだが、哀愁漂うアメリカンおやじロック。パンクというより、むしろ演歌では、というテイストである。渋いおやじパンクで、洋楽の中では一番好きだ。

 さて、その後はもちろんジュンク堂へ。私はリブロかジュンク堂かというと、ジュンク派なのです。
 とりあえず、以前同僚と話になった速読の本を探す。以前、速読ブームが起こったときにも似たような本は読んだことがあるのだけど、それはビジネス書などの速読方法の本だった。例えば本を読むときに、あらかじめ自分は何をこの本から学びたいのかを明確にして、目的以外のところは読まない、要するに新聞の読み方と同じ。1行1行読まず、ザッと見て必要なところは熟読、それ以外はパラパラ飛ばすことで1冊の本があっという間に読めるよ、というような内容だった。まぁ、今で言うレバレッジ・リーディングってやつです。一応この手法は知ってるし、すでにやってるので、今回は純粋に本が速く読めるようになるようなトレーニング本を探す。
 そして、「脳力アップ!1秒間速読練習帳」(だいわ文庫)という怪しげな本を見つける。題名もそうだけど、表紙の裏についている著者近影も怪しい。なぜか、著者が微笑んでいる・・・。不敵な笑みというのはまさにこれだ。
 でも、「はじめに」で書いている事が現実的(夢のような速読術ではなく)で、しかも「ブロック読み」手法に絞るトレーニングなので普通の読書でも使える気がして買うことにした。

 あとは、ぶらぶら創元推理の棚に行き、昔誰かが薦めていたような気がする、レ・ファニュの「吸血鬼カーミラ」を選ぶ。うわー、ゴシックホラーな表紙だ、と一瞬思ったがよく見ると表紙の彫刻が、なんだか・・・。

 家に帰ると、アメリー・ノートンの「殺人者の健康法」が届いていたので、カーミラと一緒に積んだ。

脳力アップ! 1秒間速読練習帳 (だいわ文庫)表紙も怪しい・・・
殺人者の健康法
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