本の紹介や読書日記。作家別一覧は「カテゴリー」からどうぞ。
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不良少女 (創元推理文庫 M ひ 3-9)不良少女 (創元推理文庫 M ひ 3-9)
(2007/11)
樋口 有介

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 現代の作家の中で、最もハードボイルドな作家と言えば、私は樋口有介を真っ先にあげます。もうこの文体の虜で、実際文体がストーリーを食ってしまっているような、そんな作家。今作では、あとがきにその文体のことについても触れているので、ファンとしては要チェックです。あと解説には今までの作品に出てきた女の人リストとその名言集まで!これは、マニアの仕事だ・・・。というわけで、作品以外のところで楽しめてしまう作品でした。小説は、まあ、いつもの樋口さんと柚木さんでした。
★★★★☆
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犯罪ホロスコープ1 六人の女王の問題 (カッパ・ノベルス)犯罪ホロスコープ1 六人の女王の問題 (カッパ・ノベルス)
(2008/01/22)
法月 綸太郎

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 待望の法月綸太郎の新作短編。法月綸太郎と言えば「生首に聞いてみろ」やその他評論集で結構固いイメージがついてしまっていたのですが(頼子、誰彼、赤い悪夢・・・もともと固かったかも)新作はどちらかというとかなりソフト。「法月綸太郎の冒険」シリーズの延長のような軽い短編であっさり読めます。各エピソードはギリシャ神話をベースとしており、神話ファンにも楽しめる1冊。読後はなんとなくモッサリした感じを受けたけど、あらためて考えてみると神話+ミステリはなかなかおもしろいかもしれない。
★★★☆☆
香菜里屋を知っていますか香菜里屋を知っていますか
(2007/11/29)
北森 鴻

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 三軒茶屋の住宅街にひっそりとたたずむビアバー「香菜里屋」。そのカウンターで、マスター工藤が静かに、そして時には儚く解き明かす謎夜話、シリーズ完結編。
 なぜか、何回も行きたくなってしまう。そんな雰囲気を漂わせるビアバー・香菜里屋。それと同じ雰囲気と作風を漂わせる香菜里屋シリーズ。1作目の「花の下にて春死なむ」を読んでから、一気に4作目の本書までを読み続けてしまった。その魅力は何だったのかと振り返ってみれば、メニューにも載っていない舌鼓を打つような絶品の料理ではなく、常連客のかかえる魅力的な謎でもなく、マスター工藤の人柄や鮮やかな推理でもなく、香菜里屋が織りなすバーの空間だったのだ、なんて。登場人物と一緒に浸れた自分の場所がひとつなくなってしまったようで、なんだか寂しい。
仕掛け花火 綾辻・有栖川 復刊セレクション (講談社ノベルス エA- 2 綾辻・有栖川復刊セレクション)仕掛け花火 綾辻・有栖川 復刊セレクション (講談社ノベルス エA- 2 綾辻・有栖川復刊セレクション)
(2007/11/07)
江坂 遊

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 ショートショート一筋の作家・江坂遊の短編集。絶版となって手に入りにくかった作品が、綾辻・有栖川の復刊セレクションで手に入るようになりました。ありがたいかぎり。SF、ミステリ、感動系、脱力系とさまざまなジャンルのショートショートが織りなす、ショートショートの世界。絶品です。
★★★★☆
ショート・トリップショート・トリップ
(2000/06)
森 絵都

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 このまえ、江坂遊の「ひねくれアイテム」を読んでから、むかし星新一の作品をかたっぱしから読んでいた頃のようなショートショート熱が復活。その飛び火で、この作品も購入してしまいました。長編を読む傍らにショートショートを置いて、箸休めに読む。このスタイル、最近気に入っています。実際にはこの単行本ではなく、文庫版を買ったんですが、途中に挿入されている挿絵もセンスが良くなかなか楽しませてくれる一冊です。
★★★★☆
花の下にて春死なむ (講談社文庫)桜宵 (講談社文庫)

螢坂 (講談社文庫)

―香菜里屋を知っていますか?―

 住宅街にひっそりとたたずむ、隠れ家のようなビアバー「香菜里屋」。バーに通う客たちの、様々な悩みや謎を、気の利いたマスター・工藤が絶品の料理とともに解き明かす連作短編シリーズ。  今回は一気に3冊。北森鴻の「香菜里屋」シリーズです。バーに来る客が自分が遭遇した謎や悩みについて吐露し、マスターの工藤が「ささやかに」解き明かすというタイプの連作短編。ストーリー同士が絡み合い影響しあう連作短編が好きな人にとってはたまらないでしょう。そして、探偵はビアバーのマスター、ということで現場に赴かず、客の話だけで推理するという安楽椅子探偵物でもあります。
 最近、「香菜里屋を知っていますか」という単行本が出て、「知らない」と即答した私はさっそく作者の陰謀(?)にはまり、1作目の「花の下にて春死なむ」を購入。読み終わった後に2作目の「桜宵」「蛍坂」と続けて購入してしまった。ミステリの謎解きとしては、あまりすごいものではない(失礼!)のだけれども、なぜかとてつもなく惹きつけられるものがある。それはまさに香菜里屋の存在であり、マスター・工藤の存在であるのだ。『それが当店の陰謀なんです』というマスターの声が聞こえてきそうだ。バーでビールとマスターの絶品料理を食べながら謎解きをする。とても心地の良い店内の雰囲気が伝わってきて、読み終えた後には必ず、「自分にも香菜里屋のような店が欲しい」と思うようになるだろう。このシリーズが4作目の「香菜里屋を知っていますか」で終わりになるとは・・・・。いまから少し悲しい。
新釈 走れメロス 他四篇新釈 走れメロス 他四篇
(2007/03/13)
森見 登美彦

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 日本文学の代表的な作品をおバカに新釈。貧しい学生がまたもや京都の町をひた走る。 古典のパロディですが、正確に本筋をパロっていくのではなく、なんとなく感じたイメージを元にして書かれたような小説。この人の書く作品の登場人物にはなぜか肌があう。今回の場合は斎藤秀太郎で「俺は斎藤秀太郎だーー」と叫びながら俺は虎となり、アパートのベランダから夜空へ飛んだ。四畳半やら貧乏学生やらうじゃうじゃと出てきて、松本零士の往年の名作「男おいどん」を彷彿とさせるからか。斎藤秀太郎は大山昇太+キャプテン・ハーロックのような、男の中の男である。
腑抜けども、悲しみの愛を見せろ (講談社文庫 も 48-1)腑抜けども、悲しみの愛を見せろ (講談社文庫 も 48-1)
(2007/05/15)
本谷 有希子

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 「あたしは絶対、人とは違う。特別な人間なのだ」
 どうしようもない人たちの家庭で起こる悲喜劇、愛憎劇。地獄絵図のような生活の中でもがく人間たちの描写が生々しく、痛々しい。現実感がないようで、それでいて実はどの家庭にも、事の大小の違いはあれ、潜在的に存在するものではないか。それにしても主人公 澄伽のバイタリティは恐ろしく、そこに悪意まであるから始末に悪い。ラストの展開後に主人公に与えた衝撃は最近読んだ小説の中でも最高クラスかもしれない。直撃するには、強すぎる・・・。
 いろいろと実家のほうが大変になってたのでしばらく帰っていた(ネット環境、というよりそもそもPCがない!)。
まったく、今どきと思うけど、ないものはしょうがない。ちなみにTVもない。あるけど見ない。オーディオもない。というわけで、娯楽としてはほとんど本を読み続けるという、素晴らしく新鮮な生活を送ることが、できた。う~ん、田舎の生活ですね。一応横浜の端っこなので、田舎ではない、はずですが・・・。晴耕雨読。読読読。

 たまに実家に帰るとなかなか面白い。周りの様子がガラッと変わったり、あるところは古いままだったり。閑散としていた国道沿いには、軒並み高層マンションが立ち、小さな本屋や電気屋は潰れて、だいたいヘアーサロンか携帯ショップになっていた。なんて書くとオシャレさんの街っぽいけれど、なんか本当にその仲間入りという感じ。プチ田舎からプチ都会への変貌である。帰るたびにプチ化する国道沿いを見ながら、ほとんど変わっていない実家周辺を見て、すこし安心する。

 2週間くらいプラプラして、お役御免になったので、今日東京に帰ってきたのだが、その時持って帰ってきた本がやたら重い。引っ越しで本を運んだことがある人はわかると思うけど、小さなダンボールに積めても、その容積に比べてかなり重たい。本だけ送ったほうが良かった、と後悔しながら紙袋2つに分けて持って帰ったら、一つが途中でやぶけた。さんざんです。
まさかの結末 (扶桑社ミステリー)まさかの結末 (扶桑社ミステリー)
(2006/08)
E.W. ハイネ

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 ショートショートの伝統はドイツに!
ツイストと皮肉が利いた、怖くて楽しいショートショートの数々。
こんな作品がドイツで書きつづけられていたとは...
ちょっとした空き時間に読める、短い短い物語集です。<出版社から>
  最近ショートショートに凝ってます。短い話の中で起承転結があって最後にきちんと落とす。この本も「まさかの結末」というタイトルだけあって、落とす部分に命をかけています。落とし噺、落語に近い感じもしますね。
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