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俺はその日、ひとりで電車に乗っていた。
言わずもがな、宇都宮線(上り)、だ。
JR大宮駅から南下し、ちょうど浦和駅を出たところだった。

夕方。
まだ時間が早いのか、通勤・通学帰りの乗客はなく、車内は比較的閑散としていた。

寒くもなく、暑くもない。そしてポカポカと眠気をもよおす温かさでもない秋。
秋は、スポーツの秋、読書の秋、食欲の秋、などとも言う。
俺は全部こじつけだと疑わないが、そこには何か、人が過ごしやすい理由があるのだろう。

例によって、俺は本を読もうとしていた。
しかし3分後、投げ出すことになる。
原因は、ツマラナイ、の一言につきた。
つまらない本を持って電車に乗ってしまった時ほど退屈なことはない。
見慣れた風景。なんとなく、窓の外の温度が伝わってきそうだった。

俺は、赤羽で降りて湘南新宿ラインに乗り換えるか、と独りごちた。
これから横浜まで乗るのだが、上野で乗り換えるより、途中赤羽で湘南新宿ラインに乗り換えたほうが、15分ほどはやく到着するのだ。

また、退屈にまかせ、窓の外を見る。
と、そこには。




これがご存知、湘南新宿ラインである。
なにー。俺の宇都宮線(上り)を今まさに追い抜かんとしている。
これは、まずい状態だ。

赤羽まで、あと3分。
この宇都宮線(上り)が先に赤羽駅に着けば、ジャストタイミングで湘南新宿ラインに乗り換えることができるのだ、が。

赤羽まで、あと2分。
いまだ追い抜く気配はない。しっかりと間隔を取り並走している。
この辺で写真を撮っておこう。「カシャ」

赤羽まで、あと1分。
驚愕のスパートをかけてきた。
ぐんぐんと速度を増し、俺の目の前を車両が走る。
1両、そして2両、と。
俺は、ディープインパクトに抜かれた騎手の心理を痛感した。


結局、赤羽にはディープインパクトが1着で入った。
俺は走りもしなかった。
どうせ走っても間に合いっこないさ。
イソップの狐の心境である。
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コメント
この記事へのコメント
赤羽で乗換をする人はきっと君ぐらいなもんなんだよ(笑)。
2005/10/28(金) 18:47 | URL | 2005/10/28 18:46 #-[ 編集]
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