本の紹介や読書日記。作家別一覧は「カテゴリー」からどうぞ。
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
それは、道に落ちていた。車道に。

誰が落としたのか、いつ落としたのか。

ぽつねんと、そこに、ただ在る。とりわけて自己主張するのでもなく。

しかし、見慣れた街路にひたすら、異彩を放ちながら。

人間たちは、その横を足早に通り過ぎる。

闇に覆われる寒空の下、雑踏の中に見放されたのはケータイだった。

冷たいアスファルトの上に放置され、そのボディは芯から冷え切っているように濃紺であった。

ちょうど横断歩道のわき。左折しようとする車がさしかかる。

メキッ。いやな音がした。

4WDの巨大なタイヤが、容赦なくその小さな体をとらえる。

嗚呼、無惨!

人間のささやく声が聴こえる。

「車って落ちてるもの踏んづけても分からないんだね」

その口で、なぜ拾おうともしない?


俺は、この程度のことで腹を立て、生きているのだ。
そうさ。それが、現代社会なのさ。
スポンサーサイト
コメント
この記事へのコメント
太字の文色付きの文字
そういって拾わない君も
現代社会に隷属してしまっているのだ
!!
この憤りは自分に対する憤りなのだ
!!!
2005/11/29(火) 12:18 | URL | kamo #-[ 編集]
車に踏まれる前には間に合わなかったが、もちろんそのあとで拾ったさ。
しかし液晶部分は破壊され、もはや操作不能。
メモリが失われていないことを祈りつつ交番に届けたよ。
2005/11/29(火) 13:12 | URL | 帽子空間 #-[ 編集]
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
http://rakugomaister.blog21.fc2.com/tb.php/71-e2de84c7
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
この記事へのトラックバック
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。